代表挨拶
改善と革新を続け、
地域に貢献できる会社を目指す
代表取締役社長
藤井 信太郎
藤井商店グループ、藤井防災エネルギー株式会社は江戸末期に記された古文書によると油屋としては創業200年を超える歴史があるとされています。
それ以前も江戸時代初頭より、時代の変化に対応ながら、越前府中の城下にて地域の皆様に支えていただきながら商いを続けてまいりました。
12代当主宇平の頃、府中城下を襲った2度の大火にて藤井家は現在の越前市家久町辺りのご縁のある庄屋様の方に落ち延び、そこから再び商売を興し、旧武生市街の一番外れにある現在の所在地に戻ってまいりました。
それ以来、藤井家当主は家業である菜種油製造業に勤しむとともに、地域の消防防災に率先して尽力することを旨としてまいりました。
私の祖父である14代当主精治は、常々誠実で正直な商売が大切と申しておりました。菜種油を買い求め、帰りがけに瓶を割ってしまい困ったお客様があれば、対価を求めず新たな瓶とともに油をお渡しする。
そのようなお客様に感謝し、大切に思う心を持ち続けることが肝要であると教えられてまいりました。
時代とともに、商いは菜種油から石油製品へ、そして15代当主洋造の時に、消防防災へと拡がりと変化をしてまいりました。
法人化50年を前にし、社長を引き継ぐに当たり、私は先祖代々の教えを簡潔にまとめ、藤井商店グループの経営理念を次のように定めました。
「誠実 と 信頼」「感謝 と 貢献」「改善 と 革新」
誠実な商売を続けていくことで、長い間地域の皆様から厚い信頼をいただいている。その皆様のご恩に感謝し、貢献で応えるためには、間違いのない選択をした、この店なら任せても安心だ、どのような世の中の変化があっても、この店は信用して任せていれば、良い選択ができる、といわれるだけの改善と革新が常に行われていなければならないと、私は考えております。
東日本大震災においては、当社商事部が原子力防災資機材を自衛隊基地に供給、福島の原子力発電所での負傷者救出の任務に活用いただきました。また高速道路会社様にもガソリン・軽油を中心とした燃料・支援物資を供給、東日本のライフライン復旧に活用いただきました。
平成30年豪雪では、当社も被害を受けた福井県嶺北地域の会社ではありますが、各給油所・油槽所ともに一度も燃料供給を途切れさせることなくお客様に提供し続け、さらに福井県からの要請にも対応し周辺自治体への災害復興用エネルギーの供給支援を行いました。
また最大1500台もの車両が雪で閉じ込められた国道8号線の被害においては、復旧支援に向かう自衛隊の皆さんに福井県の要請を受けて復旧資材を調達、現地まで配送供給いたしました。災害復旧の一助となったこれらの活動は、当社の大切にする誠実と信頼、感謝と貢献の理念が発揮されたものと考えます。
今後も当社の名前に込められた「防災」、「エネルギー」、「防災エネルギー」の3つの役割をより一層発揮できるよう、人材育成と設備投資、特に国の防災計画に沿ったエネルギー・防災資機材の様々な輸送インフラに対応した受入能力の強化と、災害地への配送体制の拡充を行い、地域に貢献できる会社となるよう、改善と革新を続けてまいります。